まだ記憶に新しい、2020年東京オリンピック。
コロナ渦、無観客という前代未聞の中行われたオリンピックで、陸上女子1500mで日本選手初の入賞という快挙を成し遂げた選手がいました。
田中希実さんです。
田中希実さん本人にすると、東京オリンピックの結果は心から喜べる結果ではなかったかもしれませんが、見ている人には強く印象に残った選手でもありました。
親子二人三脚で勝ち取った東京オリンピックの切符。
今回は、そんな田中希実さんについて、これらのことを検証してみたいと思います。
・田中希実さんのプロフィールが知りたい!
・田中希実さんの出身校が知りたい!
・田中希実さんの経歴をご紹介!
・田中希実さんがマラソン一家って本当?
それでは早速見ていきましょう!
田中希実wiki風プロフィール

名前:田中希実
ニックネーム:のぞみ、のん
国籍:日本
出身地:兵庫県小野市大島町
生年月日:1999年9月4日
年齢:23歳(2023年時点)
身長:153cm
体重:41kg
専門競技:中距離走、長距離走
出身大学:同志社大学スポーツ健康科学部
所属:New Balance
インスタグラム:@nozomi_tanaka_official
田中希実さんは、現在New Balanceに所属し、プロのアスリートとして活躍している選手です。
元マラソン選手という田中希実さんの父親が現在もコーチをしており、幼いころから田中希実さんと二人三脚で頑張ってきました。
田中希実さんの走りを一番近くで見てきた父親の存在があったからこそ、数多くの素晴らしい成績が残せているのですね。
実は田中希実さんは読書が大好きな文学少女でした。
読むことも好きですが、書くことも好きな田中希実さんは、毎日、日記をつけており今でも続いているそうです。
「自分の状態を知ったり、整理したりするバロメーターになると思います。」
「自分の精神状態も分かるし、ストレスのはけ口のようでいいと思います。」
GROWING
改めて過去の日記を読み直すこともあるそうです。

日記を書くことで、客観的に自分を見つめなおすことが、さらに進化する手助けになるのね。
田中希実の学歴や陸上の成績は?
続いて、田中希実さんの出身校や陸上の成績についてみていきたいと思います。
まず学歴をまとめてみると、このようになりました。
【2006年/6歳】
小野市立市場小学校 入学
【2012年/12歳】
小野市立小野南中学校 入学
【2015年/15歳】
兵庫県立西脇工業高等学校 入学
【2018年/18歳】
同志社大学スポーツ健康科学部 入学
出身中学と成績とエピソード


小学生の頃は、父親や母親が参加するランニングのイベントなどについていくことはあったのですが、その頃は陸上より読書が好きな女の子でした。
田中希実さんが本格的に陸上を始めたのは中学校に入ってからです。
中学2年生の時に全国女子駅伝の兵庫県代表として出場し、8区区間賞を獲得、田中希実さんのチームは6位入賞を果たしました。
さらに翌年も2年生の時と同じ8区を走り、またしても区間賞を獲得、チームは3位入賞という快挙に貢献!
また、中学2年の時に出場した全日本中学校陸上の1500mでは4位、3年生の時には同種目で優勝という成績を残すなど、その頃から徐々に陸上への力を発揮していきました!



中学生に入って始めたばかりだというのに、全国レベルの成績を残している田中希実さんはやっぱり陸上の素質があったんだね!



陸上を始めた時からコーチをしている父親の存在が大きかったのかも!
出身高校と成績とエピソード


高校は、駅伝の強豪校として知られる西脇工業高校に入学しました。
西脇工業高校は、野球や陸上選手を多く輩出しているスポーツ名門校です。
ここでもまた、田中希実さんは様々な大会に出場し、素晴らしい走りを見せてくれました。
駅伝の成績は、
・高校1年、1区(19分20秒)2位、チームは5位
・高校2年、1区(19分31秒)4位、チームは2位
・高校3年、1区(19分16秒)3位、チームは6位
駅伝では惜しくも区間賞、優勝を逃すなど悔しい思いをした結果になりましたが、個人での成績は、
・高校1年、少年B1500mで優勝
・高校2年、少年A3000mで2位
・高校3年、少年A3000mで優勝
・全国女子駅伝で区間賞
という好成績を残しています。
さらに、アジア陸上競技選手権大会では女子3000mで9分04秒36という大会記録を出してぶっちぎりの優勝を果たすなど、世界レベルでの戦いにも挑むようになりました。
この頃、コーチとなった父親は、田中希実さんの人並外れた才能に気づき、トレーニング内容や目標を修正し、さらにスピードが出る走りができるよう練習内容を改めるようになりました。
高校のときまでは上下動も大きくて、カラダがブレていたんです。そのころから体幹トレーニングはやっていたのですが、ただカタチを真似ているだけという感じ。それが、最近になって走りとリンクしたトレーニングができるようになってきた。これが大きかったと思います。
Tarzan



早い段階で父親が田中希実さんの特性をつかみ、修正してきたから今の走りがあるのね!
出身大学と成績とエピソード


高校卒業後は、実業団には入らずにスポーツ推薦で同志社大学スポーツ健康科学部に入学しました。
アスリートとして、もっとスポーツを学びたいという気持ちから大学に進学することを決めました。
また、田中希実さんはこのようにも語っています。
「あらゆることを横断的に学べて、幅広い知識がつきそうだと思いました。競技に生かしたいという気持ちと、健康やスポーツマネジメントなどは競技を辞めた時に役立つだろうなという思いもありました」
4years
文学少女だった小学生時代や毎日日記をつけていることを考えると、田中希実さんは体を動かすトレーニングだけでなく、どうすれば効率よく、早く走ることができるかを研究して、日々のトレーニングに生かす頭脳明晰なアスリートだったのですね。
大学では、部活ではなく豊田自動織機TCのサポートを受けて陸上をしていました。
大学生で陸上で中距離、長距離を専門と言えば、大学駅伝を思い浮かべますが、田中希実さんは駅伝には出場しませんでした。
高校時代に駅伝で思い通りの結果が得られなかったことを考えると、団体ではなく個人で勝負したいと考えていたのではないでしょうか。



コーチである父親の助言もあったのかもしれないね。
大学時代の成績は、
・2019年世界陸上競技選手権大会、5000m14位(15分0秒01)
・ホクレンディスタンスチャレンジ2021、3000mで日本新記録(8分40秒84)
・セイコーゴールデングランプリ、1500mを大会新記録(4分05秒2)
・東京オリンピック、1500m8位入賞
・ミドルディスタンスサーキット、1000mで日本新記録(2分37秒72)
・第40回『全国都道府県対抗女子駅伝』、1区6㎞2位
なんと大学時代に日本新記録3度も出すという快挙を成し遂げました!
大学時代に学んだ研究と、父親と二人三脚で組んだトレーニングの結果が如実に表れた結果ですね。
田中希実の経歴と成績!


ここまで、学生時代の成績を紹介してきましたが、ここからは社会人になってからの経歴と成績をご紹介します。
・2022年、豊田自動織機に入社
・2022年、日本陸上競技選手権、1500mで優勝
・2022年、世界陸上選手権出場で惜敗
・2022年、ホクレン・ディスタンスチャレンジ2022、1000mでまたしても日本新記録
・2023年、豊田自動織機を退社し、New Balanceと契約
・2023年、日本選手権、1500mで4連覇、5000で2連覇の2冠達成!
【2022年22歳】
豊田自動織機に入団~世界陸上選手権で惜敗まで
大学を卒業後、田中希実さんは大学時代よりサポートを受けていた豊田自動織機に入社しました。
より世界の舞台で活躍できるよう、充実なサポートを受けられる場所として選んだのが豊田自動織機でした。



入社会見では、今後の抱負として「流れにまかせる」という言葉を色紙に書いていたね!



文学少女らしい言葉を選んだわね!
もう学生ではなく社会人として、周囲の反応や自分の置かれた立場を感じとりつつ、自分の心のままに突き進んでいく、という気持ちが伝わってきますね。
再び挑んだ駅伝「全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)」では、1区2位という成績を残せたのも、「流れにまかせる」という信条のもと、田中希実さんの持っている力を存分に出した結果なのだと感じました。
また、この年に出場した日本陸上競技選手権では、1500mで4分11秒83という圧倒的な強さを見せつけて優勝、さらに世界陸上日本代表への切符を手に入ることができましたが、結果は800m予選敗退、1500m準決勝敗退、5000mも入賞できずに終わるという残念な結果でした。
今まで個人での戦いでは順調にきた田中希実さんですが、初のスランプを感じ取ったのもこの年ではないでしょうか。
【2022年22歳】
ホクレン・ディスタンスチャレンジ2022で日本新記録更新
2020年から出場を続けているホクレン・ディスタンスチャレンジ。
初出場で3000mを日本新記録を樹立すると、翌年の2021年でさらに自身の記録を上回る成績でまたしても日本新記録を更新しました。
そして再び出場したホクレン・ディスタンスチャレンジ2022,、1000mを2分37秒33で走り日本新記録を更新。
ここまでくると、自分の記録を更新するために出場していると言っても過言ではないくらい、田中希実さんにとってホクレン・ディスタンスチャレンジは欠かせない大会になっていました。
【2023年23歳】
豊田自動織機を退社しNew Balanceへ
田中希実さんは、4年間所属していた豊田自動織機を退社し、新たな活動の場を求めてNew Balance所属のプロアスリートとなりました。
近頃は自分自身の甘えによりハングリーさが失われてきたと感じ、さらなる成長を目指して新たな環境に身を置くことを決めました
月陸Online
世界陸上で思ったような記録が残せなかったことが、環境を変え、プロアスリートへ転向するきっかけになったのかもしれません。
New Balanceへは、世界と互角に戦える強さを身に着けるための、新たな環境を求めて移行したとのことです。



New Balanceの契約アスリートと言えば、野球の村上宗隆選手やゴルフの稲見萌寧プロなど世界で活躍するアスリートばかりね!
【2023年23歳】
世界選手権で快挙
New Balanceに移籍して初めての大きな大会、日本選手権で田中希実さんは1500m4連覇、5000m2連覇という二冠を達成しました。
この後は、8月にハンガリーのブタペストで行われる世界陸上競技選手権に向けて、海外で合宿を行いしっかりと体つくりをしていきたいとのことでした。
世界陸上競技選手権では、メダルにからむような、入賞以上の成績が期待できそうですね!
田中希実の家族構成は?家族全員マラソン一家?


田中希実さんは、父親、母親、妹、本人の4人家族です。
父親:田中健智(たなか かつとし)さん
生年月日:1970年11月19日(52歳/2023年現在)
母親:田中千洋(たなか ちひろ)さん
生年月日:1969年11月13日(53歳/2023年現在)
妹:田中希空(たなか のあ)さん
生年月日:2004年誕生日は不明
妹の田中希空さんの誕生日は見つからなかったのですが、2004年生まれなので現在(2023年)で19歳だと思われます。
父親:田中健智は社長で田中希実のコーチ
まず、田中希実さんの父親は
田中健智(たなか かつとし)さん


田中希実さんのコーチとしても有名ですね。
田中健智さんは3000m障害を中心に活躍した選手で、現在は兵庫県小野市で「ATHTRACK株式会社」という会社を経営しています。
選手時代は、川崎重工に所属しており、「第47回福岡国際マラソン」の時に2時間23分2秒(45位)という結果を残しています。
田中希実さんが選手として活躍できるようにサポートをしながら、ランニングの普及、発展に努めるなんて、忙しい日々を送っているのですね。
母親:田中千洋は有名な市民ランナー
田中希実さんの母親は、
田中千洋(たなか ちひろ)さん


田中千洋さんといえば、最強の市民ランナーとして有名です。
中学の頃から陸上を始め、高校時代には都道府県対抗駅伝の代表に選ばれるほど優秀な選手でした。
北海道マラソンでは市民ランナーとして2度の優勝に輝くなど、結婚出産を経てさらに進化中の市民ランナーです。
さらに、田中健智さんが経営する「ATHTRACK株式会社」をサポートするなど、家族一丸となって陸上に打ち込んでいるのがよくわかりますね
妹:田中希空もマラソン選手
田中希実さんの妹は、
田中希空(たなか のあ)さん


なんと妹の田中希空さんも陸上選手でした。
田中希実さんと同じ西脇工業高校を卒業後、現在は京都光華女子大に所属して活動しています。
種目はこれまた田中希実さんと同じで中距離、長距離の選手です。
田中希実さんはどちらかというと、1500mや3000mを得意とする選手ですが、田中希空さんはスピードを生かした800mを得意としています。
田中希空さんは、姉である田中希実さんについて聞かれると、
「陸上に関しては尊敬している」
「きれいな腕振りなので、昔からマネしようと思って」
スポーツ報知
姉の田中希実さんに関しては、よきライバルであり、尊敬する存在であることがよくわかるコメントですね。
いつの日か姉妹が世界の舞台で競い合う姿が見られる日が来るかもしれませんね。
まとめ
ここまで、田中希実さんのプロフィールや学歴、経歴、家族構成などについて迫ってきましたが、いかがだったでしょうか。
簡単にまとめると、
・兵庫県小野市大島町出身の23歳
・中学生の頃から本格的に陸上を始める
・高校卒業後は実業団ではなく大学に進学し、父親が引き続きコーチを務める
・東京オリンピックでは日本初の快挙1500m8位入賞
・現在はNew Balance所属のアスリート
・家族は4人で、マラソン一家
となりました。
田中希実さんといえば、競技終了後、フィールドを去る時に深々とお辞儀をして「ありがとうございました!」と大きな声で叫ぶことが話題になりました。
真面目で素直な田中希実さんらしい行動ですよね。
観客がいてもいなくても、結果が出せても出せなくても、自分が走ったスタジアムに向けて尊敬の念を表す田中希実さんはすべてのアスリートのお手本になるような存在だと思いました。
これからのますます世界に向けての活躍に期待しています!